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◆75歳以上の4割が負担増…年金収入153万円超の医療保険料引き上げ案を提示 indexへ

 厚生労働省は17日、後期高齢者医療制度の改正案を社会保障審議会(厚労相の諮問機関)の医療保険部会に示した。高所得者の2024、25年度の年間保険料の上限額を現在よりも14万円引き上げ、80万円とすることが柱だ。
 厚労省の試算では、今回の見直しで、負担増となるのは年金収入が年153万円を超える人で、75歳以上の加入者のうち約4割が該当する。1人当たり平均で年額4000円の負担増になる。上限額を支払うことになるのは、加入者全体の約1%程度となる見込みだ。
 現役世代は1人当たり平均で年額300~1100円の負担軽減となる。

◆ワクチン接種直後に女性死亡、医師会「アドレナリン注射すべきだった」 indexへ

 愛知県愛西市の主婦が新型コロナウイルスのワクチン接種直後に死亡した問題で、県医師会は17日、接種後の健康観察体制に問題があったとの検証結果を発表した。主婦は急性アレルギー反応「アナフィラキシー」を発症した可能性があり、医師らが対症療法のアドレナリン注射をするべきだったと説明した。
 亡くなったのは、4回目のワクチン接種を受けた飯岡綾乃さん(42)。今月5日、市の集団接種会場で「BA・5」と従来株に対応するファイザー製2価ワクチンを接種直後に容体が急変し、会場で待機していた医師らの手当てを受けたものの搬送先の病院で死亡した。県医師会は「重大な事案」として、15日に緊急の医療安全対策委員会を開いて検証した。
 検証結果によると、飯岡さんは5日午後2時18分頃に接種し、同25分頃、看護師に 咳症状を訴えて救護室に移動。同29分に医師の診察を受け、顔が真っ青なために酸素を投与されたが、血が混じった 嘔吐があり、同34分に心臓が停止した。アドレナリン注射の準備はあったが、静脈を確保できず、実施されなかった。
 医師会の渡辺嘉郎理事は記者会見で、異変に気付いた時点でアドレナリンの筋肉注射を行うべきだったと指摘する一方、アナフィラキシーが最重症型だったとみられるとして「注射しても救命できなかった可能性が高い」と述べた。 柵木充明会長は会見後の報道陣の取材に対し「咳症状を訴えた段階で、看護師が医師に相談して注射することが最善だった」と語った。
 飯岡さんの夫、英治さん(45)は17日、愛西市で記者会見し、「妻がどうして亡くなったのか、何一つ解明されていない。納得のいく調査をしてもらいたい」と話した。
 愛知県の大村秀章知事は17日の記者会見で、愛西市に職員を派遣し、接種会場の人員体制などを聞き取ったと明らかにした。県は今後、救急対応にあたった医師にも状況を聞き、厚生労働省に情報提供する。

◆75歳以上の保険料上限、年80万円に…高所得者14万円引き上げ indexへ

 厚生労働省が、17日の社会保障審議会医療保険部会に提示する後期高齢者医療制度改正案の全体像が明らかになった。高所得者の2024、25年度の年間保険料の上限額を現在よりも14万円引き上げ、80万円とすることが柱だ。75歳以上の加入者の約1・3%が対象となる見込みだ。
 出産時に各医療保険から支給される出産育児一時金の増額に対応する狙いがある。
 今回の見直しでは、後期高齢者1人当たりの保険料と、現役世代1人当たりが後期高齢者医療制度を維持するために支払う支援金の伸び率が同じになるようにする。所得が多い高齢者の保険料の支払いを増やし、現役世代の負担上昇の抑制を図るものだ。
 負担増となるのは、年金収入153万円を超える人となる見込みで、加入者の約4割が該当する。
 健康保険組合(健保組合)に加入する現役世代の場合では、1人当たり年額1000円の軽減となる。

◆「医療品を運ぶお仕事」応募して配送すると…壊れた瓶見せられ「弁償金50万円」 indexへ

 薬瓶が壊れたと偽って弁償金をだまし取ろうとしたとして、滋賀県警守山署は12日、栗東市、無職の男(47)を詐欺未遂容疑で逮捕した。
 発表では、男は、インフルエンザなどのワクチンの配達業務を偽装し、野洲市の看護助手女性(67)に委託。偽の薬瓶が入ったクーラーボックスを栗東市内の病院に運ばせた後、壊れた瓶を見せ、「(弁償金として)50万円を支払ってください」と言い、金をだまし取ろうとした疑い。
 女性は自宅ポストに入っていた「医療品を運ぶお仕事です。ドライバー募集」と書かれたチラシを見て、応募したという。ほかにも同様の被害相談があり、同署で関連を調べている。

◆手術室で少女ら7人の体を盗撮、元京都府立医大病院の医師に執行猶予付き判決 indexへ

 手術を受ける少女らを撮影するなどしたとして、京都府迷惑防止条例違反と児童買春・児童ポルノ禁止法違反に問われた、元京都府立医大病院(京都市上京区)の医師新井啓仁被告(44)に対し、地裁は11日、懲役2年6月、保護観察付き執行猶予5年(求刑・懲役2年6月)の判決を言い渡した。
 判決などによると、新井被告は2020年6月~21年11月、病院の手術室で、手術着姿の女性や10歳代の少女ら7人の体を動画で撮影するなどした。
 檀上信介裁判官は、新井被告が動画を撮影できる状態にしたスマートフォンを胸ポケットに入れ、手術の準備を装って盗撮したと指摘。「医師の立場を悪用し、患者らの信頼を裏切る卑劣で悪質な犯行」と述べた。

◆「サルースの葉」服用後に下痢や嘔吐…未承認の医薬品販売などで社長ら4人逮捕 indexへ

 未承認の医薬品を販売したとして、警視庁は10日、東京都杉並区、健康食品販売会社社長の男(44)ら男女4人を医薬品医療機器法違反(無許可販売など)容疑で逮捕したと発表した。逮捕は8日。2018年以降、約3000人に未承認薬を販売し、約8000万円を売り上げたとみている。
 発表によると、4人は昨年3月~今年3月、ホームページに「免疫力の増強」や「感染症予防」の効果があるなどとする広告を出し、未承認の医薬品「サルースの葉」計約100点を40~70歳代の女性11人に計約90万円で販売するなどした疑い。購入者のうち3人が服用後に下痢や 嘔吐などの体調不良を訴えたという。

◆開業医荒らし多発、被害の院長「防犯カメラ8台で万全と思っていた」…夜間無人・レジに現金 indexへ

 個人経営のクリニックなどに侵入して現金を盗む「開業医荒らし」が相次いでいる。今年に入り、滋賀県内での開業医の侵入窃盗被害(未遂含む)は15件に上り、このうち甲賀署管内では10月中旬の2日間で立て続けに3件発生。夜間は無人でレジに現金を置きがち――など開業医特有の形態が狙われている可能性があり、県警が警戒を強めている。
 「防犯カメラを8台つけ、万全と思っていただけに、まさか被害に遭うとは……」
 10月18日未明、甲賀市内で開業するクリニックで被害に遭った院長が嘆いた。
 院長によると午前2時45分頃、何者かが正面の自動ドアをバールのようなものでこじ開けて侵入。受付のレジが壊され、現金数万円が盗まれたほか、院長室内の机の引き出しなども荒らされていた。
 警備システムの警報機が作動して警備会社からの連絡で院長も急行。同3時過ぎに到着すると、すでに甲賀署の警察官がいたが、現場に犯人の姿はなかった。
 防犯カメラ映像などから容疑者は3人組とみられ、車で駐車場に乗り付けていた。うち2人が現場周辺を物色したり、短時間で院内を荒らしたりしている点など、手口が手慣れている様子だったという。
 同署管内では10月18日と20日に、この件を含め、甲賀市内の歯科医院で数十万円が盗まれ、湖南市内の医院も侵入被害に遭っており、同一犯の可能性もある。
 県警によると県内では今年、歯科やクリニック、動物病院など開業医を狙った計15件の侵入窃盗被害が出ている。警備員や医療スタッフが常駐する総合病院と違い、夜間が無人で受付のレジに釣り銭用の現金を置いたままにすることのある個人経営の医院などが狙われている可能性がある。
 甲賀市は10月下旬、甲賀署の依頼を受け、緊急メールを登録者約5000人に送信。夜間、レジに現金を残さないことや補助錠の設置、自動ドアの持ち上げ防止金具の取り付けなど防犯対策の徹底を呼びかけた。

◆反ワクチン団体「神真都Q会」理事、生活保護詐取で逮捕…寄付金で電化製品購入は「収入」 indexへ

 生活保護費約50万円を不正受給したとして、大阪府警警備部は8日、新型コロナウイルスのワクチン接種反対を主張する一般社団法人「 神や真ま都とQ会」代表理事の男(53)を詐欺容疑で逮捕した。賛同者らからの寄付金の一部を引き出して使っており、収入があったと判断した。
 発表では、男は今年4~7月、収入があるのに届け出ず、大阪市此花区役所から生活保護費計約50万円を受給し、だまし取った疑い。「言い分については整理できていない」と供述している。
 府警によると、同会の寄付を集める口座には賛同者らから約7200万円の入金があり、男は約620万円を引き出し、自宅用の電化製品の購入などに充てていたという。
 捜査関係者によると、同会は米国で陰謀論を唱える「Qアノン」と呼ばれる集団の日本支部を自称。全国で接種反対のデモを行うなどしている。今年3月にワクチン接種会場になっていた東京ドームに侵入したとして、複数の同会メンバーが警視庁公安部に建造物侵入容疑で逮捕されている。

◆児相が一時保護の少女「トイレに行く」、数分たっても出てこず…3階の窓から転落し死亡 indexへ

 名古屋市は8日、西部児童相談所(中川区)で一時保護していた同市在住の無職少女(15)が、施設3階にあるトイレの窓から転落し、死亡したと発表した。
 発表によると、少女は今月4日から行方不明になり、7日夕に警察に保護され、同日夜に児相が受け入れた。到着直後、少女が「トイレに行く」と申し出てトイレに入ったが数分たっても出てこなかったため、女性職員が様子を見に行くと窓から約10メートル下の駐車場に倒れていた。窓に転落防止用の柵などは設けられていなかった。
 少女は今年3月末~9月にも児相に一時保護され、別の施設に移った後、11月3日に保護者に引き取られていた。記者会見した児相の橋本好司所長は「子供の命を守る児童相談所として、大変重く受け止めている。転落防止の措置を早急に講じる」と述べた。

◆病院サイバー攻撃、給食委託業者のシステムから侵入か…通常診療できない状況続く indexへ

 大阪急性期・総合医療センター(大阪市住吉区、病床数865床)がサイバー攻撃を受け、電子カルテシステムに障害が発生した問題で、同センターは7日、障害の原因となったコンピューターウイルスが、給食の委託事業者のシステムから侵入した可能性が高いと発表した。両者のシステムはつながっていたという。全面復旧は来年1月になる見通し。
 「大変なご迷惑、ご心配をかけている。診療体制の復旧を第一に優先して進めたい」。同センターの嶋津岳士総長は7日に記者会見し、原因究明と復旧状況について説明した。
 嶋津総長らによると、政府から派遣された専門家チームが調査した結果、患者の給食を納入している事業者の調理施設「ベルキッチン」(堺市)から、病院のサーバーに大量の不正なアクセスがあった。事業者側のシステムも病院と同様、データを復旧するために金銭を要求する「ランサム(身代金)ウェア」と呼ばれるウイルスへの感染が確認された。脅迫文の内容などから、サイバー犯罪集団「フォボス」による攻撃の可能性があるという。
 事業者のシステムは、配食数や食事内容を管理するもので、同センターのネットワークや電子カルテシステムと常時つながっていた。同センターはこの仕組みを通じ、糖尿病などの患者の食事内容を事業者に伝えていたという。
 ベルキッチンを運営する社会医療法人「生長会」によると、給食提供のためのシステムに障害が発覚したのは10月31日午前6時頃。同センターの電子カルテシステムの障害が発覚したのは、この約40分後だった。
 事業者のセキュリティー機器は、昨年10月にサイバー攻撃を受けた徳島県つるぎ町立半田病院と同じ製品で、ソフトウェアが更新されていなかったという。一方、同センターは最新のセキュリティー対策ソフトを導入するなどしていた。
 同センターは「事業者のシステムに 脆弱性があり、そこからウイルスの侵入を許し、こちらに入ってきた」との見方を示した。
 同センターでは、感染したサーバーや端末は、約2300台のうち6割近い約1300台を占めるという。
     ◎
 今月7日で発覚から1週間となったが、通常診療ができない状況は当面続く見通しだ。電子カルテが使えないため、同センターは一般診療や救急患者の受け入れを停止。転退院も進めており、今月4日時点の入院患者数は10月31日時点から138人減って373人となった。
 電子カルテについては、サイバー攻撃を受ける前の10月27日までに保存していたバックアップデータが、11月10日から閲覧できるめどが立ったことを明らかにした。12月中旬には、電子カルテシステムを再構築し、通常の診療体制に順次戻す。CT(コンピューター断層撮影法)やMRI(磁気共鳴画像)などのシステムも含めた全面復旧は、来年1月になるという。

◆長崎大病院で術後死亡、調査開始まで3か月…医療機関自身が「事故」判断 indexへ

 長崎大病院(長崎市)で7月に子宮体がんの手術を受けた長崎県内の女性(当時54歳)が死亡した医療事故で、同病院は今月1日、国の医療事故調査制度に基づく調査を始めた。同制度では、患者が亡くなった場合にまず、事故かどうかを医療機関が判断する仕組みになっており、今回は国の機関への報告と調査開始までに約3か月を要した。識者は「速やかな原因究明には、判断基準を明確にするなど見直しが必要」と指摘している。
 「相談できる場所がなかった。暗闇の中にいるようだった」。女性が亡くなった理由を知る手立てがなく苦悩した日々を、遺族はこう表現した。
 女性は5月に子宮体がん(ステージ1)の診断を受け、7月21日に手術支援ロボット「ダビンチ」で子宮を全摘出。退院後の8月4日夜、自宅で食事中に下半身から多量に出血し、死亡した。病理解剖では患部近くの動脈に約2ミリの裂孔が見つかり、この穴から出血したとみられる。
 遺族は同16日、手術の状況や死亡に至った経緯について質問事項などを文書で病院に提出したが回答はなかった。9月27日にも改めて説明を求めたが、十分な答えは得られなかったという。病院は死亡から2か月以上が経過した10月18日付の書面で、遺族に「医療事故に該当する」と伝えた。
「慎重になった」
 医療法は、医療に起因するか、起因が疑われる死亡事案などで結果を予期できなかったものを医療事故と定義。医療事故調査制度では、事故が起きた医療機関は、厚生労働省所管の第三者機関「医療事故調査・支援センター」(東京)に遅滞なく報告し、事故原因を調査しなければならない。
 同センターによると、昨年報告があった医療事故の約半数は、死亡から報告までの期間が1か月前後だったが、今回は3か月近くがたっていた。
 病院側は読売新聞の取材に対し、内部では発生直後から医療事故の可能性が高いと認識していたと説明。ただ、解剖の詳細な分析結果を待つべきだとの意見もあり、迅速な判断ができなかったという。中尾一彦病院長は「術中の出血死ではなかったため、非常に慎重になってしまった。早い段階で遺族に説明し、医療事故として届け出るべきだった」と振り返る。
 病院が設置した調査委員会には外部の専門家も参加し、原因究明を進める。
報告は低調
 病院から十分な説明がない中、遺族は8月19日、医療事故調査・支援センターに相談した。同センターは医療機関の事故調査結果を分析するほか、遺族の相談を受け付けている。
 しかし、遺族からの相談内容を医療機関に伝達することは認められているものの、調査の指示はできない。今回、原因究明を求めた遺族への返答も「対応は難しい」との内容だった。遺族の相談先としては都道府県などが設置する窓口もあるが、医療機関に対応を促す権限はない。
 同制度では、事故かどうかの判断を医療機関の裁量に任せているため、事故としての判断や報告を避ける傾向があるとして、創設当初から不安視されてきた。センターへの報告件数は低調に推移し、厚労省は当初、死亡事故の報告を年間1300~2000件と想定していたが、1年目から388件にとどまった。今年9月までの1年間は277件で過去最少を更新した。
 名古屋大の長尾能雅教授(患者安全)は、「医療事故の基準があいまいなため病院によって解釈に差が生じ、遺族が置き去りにされることも多い。原因が速やかに究明されるよう、判断基準や調査対象をより明確にし、病院、遺族ともに公平感を得られ、負担の軽減につながる制度に見直すべきだ」としている。
  ◆医療事故調査制度 =2000年頃に大学病院などで医療事故が相次いで訴訟が増加したことを受け、再発防止を目的として15年10月に導入された。事故が起きた医療機関に対し、医療事故調査・支援センターへの報告や院内調査、遺族への説明などを義務づけている。報告後は、遺族や医療機関からの依頼で同センターが調査することもできる。

◆電子カルテには治療・投薬履歴など記録…「診療の質落ちる」攻撃受けた病院、診療停止続く indexへ

 大阪急性期・総合医療センター(大阪市住吉区、病床数865床)の電子カルテシステムに障害が発生した問題で、同センターでは1日も通常診療ができない状況が続いた。災害や故障などで電子カルテのデータが失われないようバックアップを取っているが、閲覧するには攻撃を受けたシステムへの接続が必要で、安全性が確認できるまでは閲覧できないという。
 同センターでは、10月31日朝から全患者の電子カルテが閲覧できなくなった。電子カルテのシステムが外部から不正アクセスを受け、暗号化されたデータを復旧するために金銭を要求する「ランサム(身代金)ウェア」と呼ばれるコンピューターウイルスに感染したとみられる。
 電子カルテには、患者の氏名や年齢、治療・投薬履歴、エックス線画像などの検査データが記録されている。同センターは2018年に全36診療科で導入した。
 同センター事務局の能勢一臣総務・人事マネジャーは「サーバーに関わる全ての機械がコンピューターウイルスに感染しているのかどうかを含め、確認を急いでいる」と話す。
 電子カルテが使えなくなったことを受け、同センターは一般診療や救急患者の受け入れを停止。岩瀬和裕病院長は「過去の治療歴や検査データが見られないため、診療の質が落ちる恐れがある」とし、急に出血を起こすなど急変した入院患者の緊急手術のみ電子カルテなしで続ける方針だ。
 7月に大腸がんの手術を受け、定期検診のため来院した大阪市住吉区の男性(86)は「検診が中止になったのは仕方がないが、再発の不安があるので早く診てもらいたい」と話した。

吉村知事「一日でも早く復旧できるよう支援」、厚労省は情報セキュリティーに詳しい民間人材を派遣

 大阪急性期・総合医療センターは、地方独立行政法人「大阪府立病院機構」が運営している。大阪府の吉村洋文知事は1日、府庁で記者団に対し、「完全復旧にはしばらく時間がかかる」との見通しを示した上で、「一日でも早く復旧できるよう支援したい」と述べた。
 同センターには新型コロナウイルスの中等症や重症用の病床があり、入院中の患者の治療は継続できるものの、新たな患者を受け入れるのは難しいという。吉村知事は、今冬にも感染の新たな波が起きる可能性があるとして、「その時までには何とか復旧させたい」と述べた。
 また、松野官房長官は1日の記者会見で、政府として同センターに専門家を派遣し、原因の特定などを支援していることを明らかにした。厚生労働省によると、情報セキュリティーに詳しい民間人材を充てたという。

◆未承認医薬品を「必ず痩せます」とネットオークションで販売…会社員の女を再逮捕 indexへ

 発表によると、女は10月19日に自宅で、承認されていない「シブトラミン」を含むゼリー1245本を販売目的で貯蔵した疑い。
 県警によると、女はインターネットオークションで1箱15本入りのゼリーを3500~4000円ほどで販売していた。オークションでは「高血圧、心臓病、妊娠中、授乳中の方は絶対に使用しないでください」、「必ず痩せます」などと記載していたという。

◆花王、「フェイスクリーム」1・5万個を自主回収…商品刷新前のクリーム詰める indexへ

 花王は27日、スキンケア商品の「キュレル フェイスクリーム 10グラム」について、約1万5000個を自主回収すると発表した。9月の商品刷新前のクリームを入れていたためで、安全性には問題はないという。
 「キュレル 潤浸保湿 フェイスケアセット3 とてもしっとり」としてセットで販売されている商品で、製造番号が「2282」と「2292」のものが対象となる。問い合わせは、同社の電話受付窓口(0120・852・070)へ。

◆勤務先の病院女子トイレ侵入、事務員逮捕…個室内で隠しカメラ発見 indexへ

 勤務先の女子トイレに無断で侵入したとして、島根県警浜田署は25日、江津市の病院事務員の男(57)を建造物侵入容疑で逮捕した。「入ったことは間違いありません」と容疑を認めているという。
 発表によると、男は4~10月頃、盗撮目的で浜田市内の病院にある女性職員用トイレに侵入した疑い。
 病院関係者が今月13日、トイレの個室内で隠しカメラを見つけ、同署に通報していた。

◆2家族4人分のワクチン接種委託料を詐取容疑、クリニック院長3度目逮捕 indexへ

 新型コロナウイルスのワクチン接種委託料がだまし取られた事件で、警視庁は25日、東京都北区の「王子北口内科クリニック」院長で医師の船木 威徳被告(51)(詐欺罪で起訴)を詐欺と公電磁的記録不正作出・同供用容疑で再逮捕した。逮捕は3回目。
 発表によると、船木被告は昨年12月、いずれも広島県東広島市に住む40歳代男性と息子の中学生、50歳代女性の長女と長男の計4人について、ワクチンを打ったと偽って市から接種委託料計約1万8200円をだまし取るなどした疑い。調べに黙秘している。
 男性と女性は知人同士で、船木被告に頼めば接種を受けずに接種済証だけもらえると人づてに聞いたとみられる。男性は「ネット情報などでワクチンは危険と思った」、女性は「副作用のデメリットが強いと思った」と話しているという。

◆長崎大病院で医療事故、子宮体がん手術受けた女性が退院後に出血死…調査委が原因究明へ indexへ

 長崎大病院(長崎市)で、今年7月下旬に子宮体がんの手術を受けた長崎県内の女性(当時54歳)が、8月上旬に自宅で患部付近から多量に出血して死亡していたことがわかった。同病院は病理解剖の結果などから「医療事故」と判断し、外部の専門家を含めた院内調査委員会で原因を究明する。
 関係者によると、女性は5月、同病院でステージ1の子宮体がんと診断された。7月21日に手術支援ロボット「ダビンチ」を使った手術を受けて子宮を全摘出し、8月1日に退院。だが同4日午後7時半頃、下半身から多量に出血し、意識不明に陥った。女性は救急搬送されたが、出血性ショックで死亡が確認された。
 翌5日に長崎大病院で行われた病理解剖で、患部近くの「左外腸骨動脈」に約2ミリの裂孔が確認された。この穴から短時間に多量出血したとみられるという。
 病院側は今月23日、医療事故に当たると認めて遺族に謝罪。同病院は取材に「ご遺族に非常に申し訳なく思っている。手術中の出血ではなく、経験したことのないケースだ」としている。

◆歩道橋から身投げ寸前の女性、救ったのは高校ラグビー部員のチームプレー indexへ

 埼玉県新座市で9月、歩道橋から飛び降りようとしていた高齢女性を、西武台高校(新座市中野)のラグビー部員5人が救った。部活動で培った行動力とチームプレーで救出し、新座署から感謝状が贈られた。
 5人は3年の工藤 諒真さん(18)、菊池晃成さん(同)、堀江圭吾さん(同)、井上海凛さん(17)、2年の伊藤耕一郎さん(同)。
 9月10日午後7時すぎ、5人は文化祭後に部活の練習を終えて帰宅しようと、校内の駐輪場にいた。ふと菊池さんが道路を見ると、30メートルほど離れた歩道橋の上で、女性(80歳代)が柵に両足をかけて飛び降りようとしているのを発見した。
 「あれやばいよ!」。菊池さんが叫ぶと、女性を見た工藤さんが、とっさに橋へ駆け出した。みんなで後を追い、堀江さんは万が一女性が飛び降りても受け止められるよう、地上で待ち構えた。他の4人は橋の上で女性を囲み「何があったんですか」「大丈夫ですか」と声をかけた。女性は体を戻して「ごめんなさい」と答えた。工藤さんが通報し、5人は警察官が来るまで付き添った。
 10月21日、5人は同校で風間康男署長から感謝状を受け取った。工藤さんは「人に感謝される行動をするようにと部活で教えられている。女性の命を救えて本当に良かった」と誇らしそうに笑った。

◆心電図モニターの確認不足で80代患者が死亡…医療機関が遺族に賠償金支払いへ indexへ

 名古屋市立大付属東部医療センター(千種区)は18日、心電図モニターの確認不足で80歳代の患者を死亡させる医療事故があったと発表した。遺族に賠償金を支払うことで和解が成立したという。
 発表によると、患者は昨年5月、急性心筋 梗塞などで救急搬送され、心臓カテーテル治療を受けた。経過は順調だったが、1週間後に心電図モニターの電波不良で波形が表示されなくなった。その後、別の機器に交換したところ心静止の波形が表示され、心肺蘇生を行ったが死亡したという。
 調査の結果、モニター送信機の故障で起動できない状態だったことが判明。同センターは「モニター監視が適切に行われていればただちに蘇生処置が可能だった」として過失を認め、今年8月に遺族と和解が成立した。賠償金の金額は公表していない。

◆ワクチン接種後に死亡、72歳男性に一時金…4人目の認定 indexへ

 厚生労働省の専門家分科会は17日、新型コロナウイルスのワクチンの接種後に死亡した72歳の男性について、死亡一時金の請求を認めた。コロナワクチン接種後の死亡例の一時金支給は、計4人になった。
 厚労省によると、男性は接種後に、脳の静脈に血栓ができる「脳静脈洞血栓症」などが起き、死亡した。同分科会は「接種後の症状が、接種によって起きたことを否定できない」として、請求を認めた。

◆80歳入所女性の首絞め性的暴行、窒息死させる…43歳の元職員に懲役18年求刑 indexへ

 山梨県南アルプス市の老人ホームで入所者の女性(80)が暴行されて死亡した事件で、強制性交致死罪に問われた市川三郷町上野、無職丹沢一貴被告(43)の裁判員裁判が14日、甲府地裁(三上潤裁判長)であった。検察側が懲役18年を求刑、弁護側は同14年が相当と主張し、結審した。判決は20日。
 検察側は論告で、「全介助が必要な被害者に対し軟骨が折れるほどの強さで首を絞め続けた」と指摘。「なすがままに性交に及ぶもので極めて悪質」とした。
 弁護側は、丹沢被告が犯行後、女性に心臓マッサージや人工呼吸といった救命措置を講じていたなどと主張した。
 この日は、女性の長女が「大切な母を亡くしただけでなく、魂まで汚された。法律上可能な最も重い刑で処罰されることを希望します」と意見陳述した。
 起訴状などによると、丹沢被告は同施設職員だった昨年8月5日夜、老人ホームのトイレで、女性の首を腕で絞めるなどして意識を失わせた上で性的暴行を加え、窒息死させたとされる。

◆「腎臓移植」手術数は府内トップの病院だが…医師5人退職、手術できない事態に indexへ

 京都府立医大病院(京都市)で腎臓移植手術を担当する医師6人のうち5人が退職し、今春以降、手術ができなくなっていることがわかった。同院は高度な医療を提供する特定機能病院で、腎臓移植手術数は府内トップ、国内でも上位に入る。医師の大量退職により手術が止まるのは異例だ。同院は、移植を待つ患者に他の病院を紹介する手続きを進めている。
 同院によると、退職した5人はいずれも移植外科に所属。同科は2018年に教授が定年退職した後、教授が不在だった。2月に医師1人が「転職する」と言って辞めた後、3~4月に3人が相次いで退職。5月にはトップの准教授が退職し、医師が1人になった。
 同院は退職理由を明らかにしていないが、一部の医師は病院の移植手術に関する人員体制について不満を訴えていたという。
 同院では3月時点で25組が生体腎移植を希望し、一部は検査を終えて手術が決まっていた。亡くなった人から提供される腎臓の移植手術(献腎移植)を待っている人も約200人いた。
 生体腎移植を希望する25組のうち14組は京都大病院(京都市)に紹介。11組は他の病院での手術を希望したり、府立医大病院での手術再開を待ったりしている。
 同院の20年の腎臓移植手術件数は27件で、府内全体の約9割にあたる。同院関係者によると、月内にも医師1人の採用が決まる見通しだが、準備のため、年内の手術再開は難しいという。
 夜久均院長は「大勢の患者がいる中、家族を含め大きな心配をかけている。患者には丁寧に対応している。できるだけ早期に手術を再開できるよう努力したい」と説明している。

◆政府、全ての妊婦に「出産準備金」支給へ調整…新生児1人当たり10万円のクーポン軸に検討 indexへ

 政府は、妊娠した女性を経済的に支援する「出産準備金」を創設する方向で調整に入った。月内に策定する総合経済対策の目玉の一つとして、2022年度第2次補正予算案に関連予算を計上する。所得制限は付けずにクーポンで配布する想定で、支給額は新生児1人当たり10万円を軸に与党内で協議する。
 対象者は、自治体に妊娠届を提出し、母子手帳を交付された全ての女性。クーポン形式での支給を行うのは、使途を限定することで、確実に出産や育児に関連する物品やサービスの購入に使ってもらう狙いがある。
 出産前は、産前ケアやベビー服、ベビーカーなどベビー用品の準備、出産後は産後ケアやおむつ、ミルクなどの購入、赤ちゃんの一時預かりなどにクーポンを活用することを検討している。
 クーポンは、妊娠中から生まれた子どもが3歳になるまで使用でき、保育園などに通っていないことを条件とする案が出ている。妊娠期から0~2歳児の育児期までを新たに支援することで、子育て世帯を切れ目なく支援する。
 これに関連し、岸田首相は公明党の山口代表と首相官邸で会談し、23年度予算で出産費用に対応する出産育児一時金を大幅に増額することで合意した。
 政府は、これらの経済的な支援の拡充に加え、保健師や助産師が1対1で母親の相談に乗る「伴走型相談支援」も創設する方針だ。
現在、出産育児一時金は出産時の保険給付として、子ども1人につき原則42万円が支払われている。厚生労働省によると、21年度の平均出産費用(帝王切開などを除く正常 分娩)は約47万円で、一時金を上回った。
 各自治体では、1回5000~1万円の妊婦健診14回分の費用を公費で負担する制度も導入されている。ただ、厚労省によると、妊婦1人当たりの公費負担額は平均約10万円だが、自治体によってばらつきがある。医療機関によっては自己負担が積み重なり、妊婦の負担となっているのが実情だ。
 21年の出生数は過去最少の約81万人だった。新型コロナウイルスの感染拡大による婚姻・出産控えが背景にあるとみられ、妊娠期からの支援の拡充は喫緊の課題となっている。

◆国立病院汚職、贈賄側の「小松電器」前代表取締役に有罪判決…東京地裁 indexへ

 独立行政法人「国立病院機構」が運営する下志津病院(千葉)の発注工事などを巡る汚職事件で、贈賄罪に問われた電気製品販売会社「小松電器」(同)前代表取締役の松丸隆行被告(43)に対し、東京地裁は12日、懲役1年6月、執行猶予3年(求刑・懲役1年6月)の判決を言い渡した。児島光夫裁判官は「他社に優先して利益をあげたいという身勝手な動機で、相当期間繰り返し賄賂を提供し、犯情は悪質だ」と述べた。
 判決によると、松丸被告は2019年7月~21年11月、安彦昌人・同病院元企画課長(60)(有罪確定)と、国立研究開発法人「国立国際医療研究センター」(東京)元係長の笠井崇一郎被告(39)(公判中)に対し、それぞれ工事や物品発注で便宜を図ってもらう見返りに、現金や旅費など計約325万円相当の賄賂を提供した。

◆20代の知人女性に睡眠導入剤入りミルクティー、乱暴の区職員を逮捕 indexへ

 警視庁巣鴨署は11日、東京都渋谷区役所職員の石川隼大容疑者(29)(豊島区西巣鴨)を準強制性交容疑で逮捕した。
 発表によると、石川容疑者は5月1日夕、自宅マンション一室で、知人の20歳代女性に睡眠導入剤を入れたミルクティーを飲ませて乱暴した疑い。容疑を認めており、巣鴨署が経緯を調べている。

◆マダニ媒介の「日本紅斑熱」で男性死亡、体に刺された痕…県内の死亡例2人目 indexへ

 千葉県は11日、市原市在住の男性(81)が、マダニを介して感染する「日本紅斑熱(こうはんねつ)」で死亡したと発表した。県内の死亡例は、記録が残る2006年以降、2人目。
 県疾病対策課によると、男性は9月17日に40度の熱が出て入院した。男性の体にダニに刺された痕があり、日本紅斑熱の検査をしたが、同23日に死亡した。今月4日に日本紅斑熱と診断された。
 日本紅斑熱は、山などで病原体を持ったマダニから感染し、人から人への感染はない。発熱や発疹といった症状を引き起こす。県は、野山や畑などでは、長袖や長ズボンを着用するよう呼びかけている。

◆心臓手術後に死亡、「医療事故」指摘の異例論文…年2千件超実施の切り口小さい新手法 indexへ

 心臓の手術後に死亡した70歳代男性のケースを巡り、医療事故として問題視する異例の論文が日本心臓血管外科学会誌に掲載された。手術は、 胸腔鏡と呼ばれるカメラを使って小さな切り口で行う新しい方法で、全国で少なくとも年2000件以上行われている。専門家は「同様の手術ではほかでも事故が起きており、検証が必要だ」と警鐘を鳴らしている。
 手術が行われた国立国際医療研究センター病院(東京都新宿区)は取材に対し、近く医療事故調査制度に基づく調査を行うことを表明した。
 論文の著者は同学会名誉会長の高本真一・東京大名誉教授。死亡した男性の遺族が提供した診療や解剖の記録を分析した。
 男性は2020年12月、手術の間に心筋 梗塞を起こし、大学病院に転院したが、約2か月後に死亡した。転院先で解剖した結果、心筋が広範囲に 壊死しており、手術中のトラブルによって損傷した可能性が高いとみられている。
 男性が受けたのは、左心房と左心室の間にある僧帽弁を修復する手術。右胸の 肋骨の間から器具や胸腔鏡を入れる低侵襲心臓手術( MICS)だった。
 手術中は人工心肺をつけて心臓を止めるため、長引くほど心臓の負担は増す。心筋の損傷を防ぐには、保護用の薬液を一定間隔で注入するが、心筋に流れる血管に空気が入り込まないようにする必要がある。
 しかし、この男性の手術では注入が度々遅れ、空気の除去も不十分だった可能性がある。心臓を止める時間は通常1~2時間だが、弁の修復に手間取り、5時間近くに及んでいた。論文は、こうしたことが心筋梗塞や壊死の原因と説明している。
 同学会前理事長の上田裕一・奈良県立病院機構理事長は「従来の胸を大きく切開する手術なら事故を回避できた可能性がある。MICSは広がりつつあるが、ほかでも事故が起きている。なぜこのようなことになったのかを検証し、医療の質の向上に役立てるべきだ」と話している。
 同センターの國土典宏理事長は「外部の専門家にも意見を聞き、一定の評価をしたと考えていたが、オープンな形での評価が望ましいと判断した。正式に医療事故調査制度に基づく報告をしたい」としている。
胸腔鏡を使用…高い技術必要
 MICSは、切り口が小さいことから体にやさしい「低侵襲」が利点とされる。胸の真ん中で骨を20センチほど切り開く従来の手術と比べ、傷口は7、8センチ程度で患者の回復が早く、入院日数が短くなるという。
 ただし、手術には高い技術が必要だ。胸腔鏡で映した胸の中をモニター画面で見ながら、小さな切開部から柄の長い器具で奥深くの弁を縫い合わせるなど、操作は難しい。ある心臓外科医は「器具は一定の角度でしか動かせず、狭い所に長い中華箸を入れて作業する感覚だ」と説明する。
 MICSにより心臓の弁を修復する手術は、2018年に公的医療保険の対象になり、従来の手術より診療報酬が30万円高くなった。厚生労働省によると、手術件数は18年度が1555件、19年度2334件、20年度2538件と増えている。

◆過去1年の医療事故報告、最少の277件…低調傾向続き「病院側が消極的」の指摘も indexへ

 医療事故の再発防止を目指す「医療事故調査制度」で、第三者機関の医療事故調査・支援センターに報告された死亡事故は昨年10月からの1年間に277件と、過去最少を更新した。コロナ禍による診療制限などが影響した面はあるものの、医療機関が報告に消極的な傾向も指摘されている。
 調査制度は2015年10月に導入された。医療法に基づき、医療事故を第三者機関に報告し、調査することを医療機関に義務づけている。厚生労働省は年間1300~2000件の報告を想定していたが、1年目から388件にとどまり、低調に推移している。
 報告が少ない背景には、制度の対象が「医療に起因する予期しなかった死亡や死産」に限られていることや、医療事故として調査するかどうかの判断が管理者である院長に委ねられていることなどがある。調査が個人の責任追及につながることを懸念する声があり、報告を避ける医療機関も多いのが実情だ。
 医療事故の遺族らでつくる「患者の視点で医療安全を考える連絡協議会」は、制度の見直しを議論する検討会の設置などを求める要望書を国に提出している。

◆元施設長「老人ホームに女性入居」装い、生活保護費を不正受給…ネットカフェで女性発見 indexへ

 女性が老人ホームに入居しているように装い、生活保護費を不正に受給したとして、埼玉県警川口署は8日、元老人ホーム施設長で住所不定の男(61)を詐欺容疑で逮捕した。
 発表によると、男は5月2日~9月5日、施設長を務めていた川口市の有料老人ホーム「サニーライフ川口赤井台」に入居を希望していた女性(81)が入居しているかのように装い、川口市役所で5回にわたって生活保護の住宅扶助費計28万6200円をだまし取った疑い。調べに対し、「受給したお金は女性のために使った。だまし取ったつもりはない」と話しているという。
 今月4日、「生活保護費を受給している女性と連絡が取れない」と市から署に相談があった。署員が捜したところ、JR大宮駅(さいたま市大宮区)付近のネットカフェで女性を発見し、男も付近にいた。女性は宿泊施設などを転々としていたとみられる。
 ホームを運営する川島コーポレーション(千葉県)によると、男は別の施設長として働いていたが、9月20日から無断欠勤が続き、今月7日付で懲戒解雇にした。同社は「元職員が在籍中の詐欺行為で逮捕され、大変遺憾に思う」とコメントした。

◆自称医師、飲酒検知求められトイレにこもった末に…警官突き飛ばし逮捕 indexへ

 福岡県警宗像署は8日、自称医師の男(29)(沖縄県うるま市)を公務執行妨害容疑で現行犯逮捕した。
 発表によると、男は8日午前3時20分頃、福津市中央3の飲食店敷地内で、飲酒検知に応じるよう求めた同署の男性警部補(46)の胸付近を突き飛ばして転倒させ、職務を妨害した疑い。「突き飛ばした覚えはない」と容疑を否認しているという。
 飲食店のトイレに約20分間こもるなど約1時間半にわたって抵抗した末、警部補を突き飛ばしたという。同署は裁判所に身体検査令状を請求し、強制採血を実施したが、血中からアルコール分は検出されなかったという。

◆女性教員3人がコロナ「特別休暇」で不正、最大36日分も…休暇中の子ども通園で発覚 indexへ

 新型コロナに関連した理由でも認められるようになった公務員の「特別休暇」を巡り、保育所の臨時閉園で子どもの世話が必要になったなどと偽って、川崎市立中学校の女性教員3人が最大で計36日分を不正取得していたことが6日、明らかになった。市などは3人の処分を検討するとともに、同様の理由で特別休暇を取得した全職員に対象を拡大して調査する方針だ。
 特別休暇は災害対応や家族の看護・介護などで取得されるものだが、市は2020年春から国に準じて、コロナに関連する理由でも取得できることとした。しかし今年3月、約2年間で177日の特別休暇を取った男性職員がいると判明。取得の適正さに疑義が生じ、市は「30日以上」の取得者に絞って実態を調査した。
 その結果、調査対象となった26人のうち3人について、20年春以降の休暇取得中に子どもが保育園へ通った日が、それぞれ延べ36日、5日、3日あったことがわかった。市教育委員会は3人を事情聴取し、いずれも「不正」と判断。36日が不正取得とされた教員の特別休暇は計74日で、半数近くが虚偽だったことになる。
 市によると、3人と同様の理由で特別休暇を取得した職員は約1700人。今後、不正の有無を詳しく調べる。

◆コロナ無料検査、6府県で不正疑い…診療所の名義無断使用・補助金の二重取り画策も indexへ

 都道府県が行う新型コロナウイルスの無料検査事業で、6府県が不正行為の疑いで検査事業者の登録を取り消したり、行政指導したりしていたことが、読売新聞の調査でわかった。多額の国費が投じられている事業の一部がずさんに行われている実態が浮かんだ。
 感染に不安を持つ住民が無料でコロナ検査を受けられる事業で、昨年12月に開始。実施主体は都道府県で、全国に約1万3000か所の検査場がある。事業者には国から1件あたりPCR検査9500円、抗原検査4000円を上限に補助金が支払われる。
 読売新聞は9月、47都道府県に検査事業者の処分や行政指導の件数などを尋ねた。その結果、福島、埼玉、神奈川の3県が登録を取り消したと回答(宮城県はこの設問に回答せず)。3県は3~4月、東京都内の診療所を検査事業者に登録したが、この診療所は昨年7月に廃止されており、元院長からの指摘で業者が名義を無断使用していたことが判明。4~7月に登録を取り消した。
 事業者の資格要件は、医療機関や薬局、衛生検査所などに限られているが、3県は登録時の審査で、開設届など公的な証明書類の提出などを求めず、不正を見逃していた。
 本紙調査では、すべての事業者について公的資料などで資格を確認していたのは26都道府県にとどまった。残りは、証明書類の提出対象を一部の事業者に限ったり、一切の確認作業をしていなかったりした。
 一方、不正行為の疑いがあるとして、大阪、兵庫、沖縄の3府県が延べ17事業者に行政指導を行っていたことも判明。大阪府では、受検者にPCR検査と抗原検査を同時に受けるように促し、補助金を二重に受け取ろうとした不正行為が確認された。
 国は無料検査事業費として約3200億円を確保している。

◆公園に女児2人残したまま出発・30分放置…園児置き去り、バス以外でも indexへ

 認定こども園や保育園に通う園児が通園バスなどに取り残される「置き去り」事案を巡る読売新聞の自治体への調査で、判明した園内や園外活動中の公園などバス以外での置き去り5件は、約25分~約1時間にわたっていたことが分かった。園が保護者に置き去りではないようにごまかしていた事例もあった。バス内での事案を含めて対策が急務となっている。
 調査は、読売新聞が静岡県牧之原市の認定こども園に通う女児が放置されたバス内で死亡して5日で1か月になるのを前に、九州・山口・沖縄の9県と全市に行い、全141自治体から回答を得た。置き去り事案の有無などを尋ね、少なくともバス内で14件、それ以外で5件あった。
 長崎県島原市の保育園では2020年5月、南島原市の公園で園外活動を行った後、2歳児クラスの女児2人をバスに乗せずに公園に残したまま、出発したケースがあった。2人に気づいた通行人が、バスにあった園名を覚えていて園に連絡。バスは園に到着後、折り返して戻り、公園にいた2人を保護した。置き去りは、30分程度とみられる。
 島原市によると、公園で園児をバスに乗せる際、職員は点呼したが、別の園児に気を取られ、確認が不十分だったという。市の担当者は「公園には崖のような場所があったほか、連れ去りなどに遭う危険性もはらんでいた。あってはならないミスだった」と語る。
 大分市の認定こども園では今年5月、散歩で訪れた公園に1歳女児が約30分間置き去りになったところを郵便局員が発見。鹿児島県姶良市の園では昨年11月、園外活動先のスポーツクラブの屋外施設に園児1人が約25分間放置された。
 置き去りは園内でも起きていた。宮崎県高鍋町の認定こども園では19年1月、帰宅時間に園内の部屋から別の部屋に移動した際、1歳児を1人残したまま施錠。約50分後、迎えに来た保護者が子供がいないことに気づいた。保護者は園から「職員1人が園児のそばにいた」と説明されたが、不審に思って県に連絡。県などが調べたところ、園長が説明はうそだと認めた。沖縄県名護市の保育園でも昨年1月、園外に散歩に出る際、4歳の女児が園の敷地内に約1時間取り残された。
長男忘れられ不安の10分、漫画で発信
 保育中に公園で息子が置き去りにあった東京都のイラストレーター・グッチさん(30歳代)が、体験を漫画にしてSNSなどで発信している。母親として当時の気持ちや保育現場の様子を伝え、事故が二度と起きないよう願っている。
 「息子さんを公園に残したまま、先に保育園に帰ってきてしまった」。グッチさんは昨年夏、長男(3)が通う保育園から電話を受け、保育園に急いで駆けつけた。園によると、職員4人が園児約20人を近くの公園に歩いて引率。活動を終えて園に戻ったところ、別の園から「公園でそちらの園児を保護した」と連絡があり、置き去りに気付いたという。
 置き去りは約10分間とみられる。公園は通行量が多い大通りに面し、グッチさんは「10分でも何が起こるかわからない。許されないミス」と語る。原因は、園に戻る際の確認の甘さだったという。
 グッチさんは、事案と保育現場の課題などを知ってもらおうと昨年9月、SNSで漫画の連載を始めた。タイトルは「息子が公園に忘れられた10分間」で、これまでに22回掲載した。園から受けた説明や、連絡を受けてからの不安で複雑な心情を柔らかいタッチのイラストで描いている。保育士不足や職員の配置基準の問題も投げかけている。
 「自分の子だと想像したら怖い」。そんな反響が多く寄せられ、静岡県牧之原市の認定こども園の事件後は、読者が増えたという。グッチさんは「漫画を通して置き去り対策のほか、保育現場の課題も考えるきっかけになれば」と話している。

◆国立がん研究センター中央病院の部長逮捕…入札で便宜、タブレット端末など収賄容疑 indexへ

 国立がん研究センター中央病院(東京都中央区)の医療機器の調達で便宜を図った見返りに約97万円相当の物品を受け取ったとして、神奈川県警は5日、同病院放射線技術部長の麻生智彦容疑者(56)(埼玉県上尾市)を収賄容疑で、広島市のソフトウェア会社「メディカルクリエイト」社長の岡部幸夫容疑者(65)(広島市西区)を贈賄容疑で逮捕した。
 発表によると、麻生容疑者は昨年3月22日頃、医療機器の入札で、同社にしか受注できない仕様書を作成するなどし、岡部容疑者から謝礼としてタブレット端末やワイヤレスイヤホンなどを受け取った疑い。物品は売って現金化していた。
 県警は2人の認否を明らかにしていない。県警は、他の入札でも互いに便宜などを図った可能性があるとみて調べている。

◆訪問介護先でカード盗み50万円引き出し…「介護してあげているので借りた」と釈明 indexへ

 訪問介護先でキャッシュカードを盗んだとして、警視庁竹の塚署が「訪問介護ステーションなでしこ足立」(東京都足立区)介護職員の男(58)(同区)を窃盗と住居侵入容疑で4日に逮捕したことがわかった。
 捜査関係者によると、男は昨年8月中旬、担当していた足立区内の男性(49)宅に合鍵で侵入し、キャッシュカード1枚を盗んだ疑い。男性は当時、リハビリで外出中だった。男は「盗んだカードで50万円を引き出したが、無断で入ったわけではない」などと容疑を一部否認している。
 男は事件の数日前、男性に口座の残高確認を頼まれて暗証番号を聞いていた。その後、男性に現金を引き出したことを伝え、「介護してあげているので金を借りた」などと説明したという。施設から連絡を受けた足立区が今年7月、竹の塚署に相談していた。

◆園バス内の女児、窓たたき男性に助け求める…置き去り「あわや」事例は各地で indexへ

 認定こども園や保育園で、園児がバス内に置き去りにされる事例は以前から続発していた。読売新聞が九州・山口・沖縄の自治体に対し行った調査では、通行人や別の保護者が偶然に気づいて救われた「あわや」というケースもあった。専門家は、死亡事故など重大事故に至っていない事案を共有し、対策に役立てる必要性を指摘している。
 山口県長門市の認定こども園「 深川幼稚園」では2018年10月に、置き去り事案が発生していた。松野育男園長(65)によると、園児十数人を乗せた送迎バスは午前9時10分頃、園の駐車場に到着。約1時間15分後、駐車場脇を通りかかった男性から園に電話が入った。「(バスに)子どもが残っている」。女児(当時4歳)が、バスの窓をたたき、男性に向かって助けを求めていた。保護され、健康状態に問題はなかった。
 運転手の事務員と同乗した保育教諭はマニュアルで定められた荷物の置き忘れなどのチェックをしないまま、園児たちをバスから降ろして施錠していたという。
 園では問題が発生して以降、登園時に車内点検を徹底するとともに、取り残された園児が押して通報できるブザーを設置するなど対策を強化した。松野園長は「夏であれば命を落としていたかもしれない。あの件以来、ミスは起こりうるという前提にたって、何重にも確認を繰り返している」と語る。
 福岡県久留米市では20年8月、男児(当時2歳)が送迎バスの車内に約8分間取り残された。運転手が男児を車内に残したままドアを施錠。その後、保育士が園児の人数を確認した際に気づいたという。
 降車時の人数確認や施錠する際の車内確認をマニュアルで定めていたが、守られていなかったのが原因だった。事案発生を受け、バスを運行する社会福祉法人は、保育士と運転手ら計3人で行っていた降車時の人数確認を4人体制に増やした。チェックリストに新たにチェック欄を設けて再発防止策を講じている。市の担当者は「この件を受け、送迎時のトラブルはどんな小さなことでも報告するようお願いしている」と話す。
 佐賀県内では6件の事案があった。1件は佐賀市のこども園で17年に発生しており、園児がバス内で15分間置き去りになったところ、別の園児を送りにきた保護者が気づいて保護された。宮崎市では2件を確認。ともに10年以上前の事案で、バス内にそれぞれ3分と10分置き去りとなっていた。うち1件は園児が座席の下に隠れていたという。市の担当者は「他の園でも起こっている可能性がある。事故防止に向けた定期的な職員研修などの対策が必要」と話している。
 東京学芸大教職大学院の渡辺正樹教授(安全教育学)は「表面化している『ヒヤリハット』を含む置き去り事例は氷山の一角。園の職員が管理職に報告していなかったり、記録に残していなかったりしているケースがあるはず」と指摘する。
 そのうえで、「被害がなくても、重大な結果になった可能性があるという視点で検証するとともに、事例を共有し、別の園や施設も対策に役立てることが大事。改善につなげるために報告しやすい雰囲気をつくることも重要だ」と話した。

◆第一三共、毒物「アジ化ナトリウム」含む試薬紛失…品川の研究施設 indexへ

 製薬大手「第一三共」の研究施設「品川研究開発センター」(東京都品川区)で、毒物の「アジ化ナトリウム」の粉末入りの試薬を紛失していたことがわかった。第一三共が今月2日、警視庁品川署に届け出た。
 同社によると、年2回の在庫点検を9月30日に行った際、同センターの薬品保管用の冷蔵庫から、アジ化ナトリウム約0・55ミリ・グラムを含む試薬の容器一つがなくなっていることが判明した。前回3月の点検時には異常はなかったという。
 アジ化ナトリウムは毒劇物取締法で毒物に指定されている。無色無臭で、体内に入ると心拍数の低下や意識喪失などの症状が出て、命に危険が及ぶこともある。同社では、試薬の防腐剤として使用していた。
 保管用の冷蔵庫は鍵がかけられ、鍵は暗証番号付きの箱で管理して、使用時に記録を残すルールだった。
 同センターを巡っては、研究員の男(40)が妻にメタノールを飲ませて殺害したとして先月、殺人容疑で警視庁に逮捕されている。

◆子宮頸がん防ぐ新たなHPVワクチン、公費で定期接種へ…9種類の型に対応 indexへ

 厚生労働省は4日、子宮 頸がんの原因となるヒトパピローマウイルス(HPV)の感染を防ぐ新たなワクチンについて、公費で受けられる定期接種とする方針を決めた。9種類のウイルスの型に対応した9価ワクチンで、これまでの2価や4価のワクチンと比べ、より高い感染予防効果が期待できるという。2023年度早期から開始する予定だ。
 9価ワクチンは、米製薬大手メルクの日本法人MSDが20年7月に製造販売の承認を受けた「シルガード9」。現在は希望者が自費で接種しているが、4日の専門家部会で、定期接種化が了承された。
 HPVには100種類以上の型がある。2価や4価のワクチンは感染の6~7割を防ぐが、9価ワクチンでは8~9割をカバーできるようになる。臨床試験の結果などによると、重篤な副反応の発生頻度は0~0・3%で、頭痛は2~20%、発熱は2~9%。頭痛などの全身症状は4価ワクチンと同程度だった。
 定期接種は小学6年~高校1年(11~16歳)の女子が対象で、2~4か月の間隔で計3回、腕の筋肉に接種する。米国や英国、豪州などでは11~13歳頃の女子への接種が推奨されている。各国では接種回数は2回のため、専門家部会では国内でも2回で済むようメーカーに働きかけるべきだとの意見が出た。
 HPVワクチンは13年4月に定期接種となったが、接種後に体の痛みなどを訴える人が相次ぎ、同年6月、積極的な接種勧奨が中止された。国際的に安全性と有効性を示すデータが蓄積されたため、今年4月から再開された。9価ワクチンの定期接種化後も、2価と4価のワクチンは引き続き使えるようにする。

◆ワクチン詐欺で再逮捕の医師「コロナワクチンは危険だと思っていた」…居酒屋で偽の予診票作成 indexへ

 新型コロナウイルスワクチンの接種委託料がだまし取られた事件で、警視庁は3日、東京都北区の「王子北口内科クリニック」院長で医師の船木威徳容疑者(51)を詐欺と公電磁的記録不正作出・同供用容疑で再逮捕した。
 発表によると、船木容疑者は昨年12月、愛知県稲沢市の40歳代女性と10歳代の娘2人の計3人について、実際には接種を行っていないのにワクチンを打ったと偽って同市から接種委託料計約1万4000円をだまし取るなどした疑い。黙秘している。
 女性は船木容疑者と同じ投資セミナーのメンバーで、昨年9月にセミナーに参加した後、居酒屋で船木容疑者に偽の予診票を作成してもらったという。
 セミナーには接種に反対する人が多く、船木容疑者も逮捕後の調べに「コロナワクチンは危険だと思っていた。患者に生理食塩水を打ったこともある」と供述した。区には複数の患者から「副反応が出ない」などと相談があり、保健所が区民約50人に抗体検査の案内を送ったところ、受検した11人のうち3人は抗体値が低く、接種券を再発行して対応したという。
 取材に応じた北区の60歳代女性は昨年7月、クリニックで接種を受けたが、副反応が全くなかった。「体質の問題か」と思ったが、同12月、知人から不正のうわさを聞き、抗体検査を受けてみると、抗体量を示す値が「0・01」で、「非常に少ない」とされる125を大きく下回った。
 保健所に相談し、今年に入って再接種を受けると、患部の痛みや 倦怠感などの副反応があり、抗体値も十分な結果が見られた。女性は「ワクチンを打ちたくないなら、接種を断ってほしかった。体の中に何を入れられていたのかと思うと、ぞっとする」と憤った。

◆顧問に顔を平手打ちされたソフトボール部員、あご外れる重傷…姫路女学院高 indexへ

 兵庫県姫路市の私立姫路女学院高校のソフトボール部で、顧問を務める男性教諭(41)が、部員の1年女子生徒(16)の顔をたたき、あごが外れる重傷を負わせていたことがわかった。学校側は教諭を懲戒処分にする方針。
 同高によると、教諭は9月24日、同県上郡町で行われた地区大会で、女子生徒がユニホームを忘れたことを母親からの連絡で知って腹を立て、母親に電話で「1発たたきますよ」と話した後、女子生徒の左の頬を1回平手打ちし、「帰れ」「ベンチに入るな」などと暴言を浴びせた。翌25日の試合前にも尻を蹴ったり、頭をたたいたりした。
 女子生徒は頬をたたかれた衝撃であごが外れ、外傷性開口障害で全治1か月と診断された。ショックで学校に通えていないという。同高は10月1日、部員の保護者向けに説明会を開き、謝罪した。
 教諭は2017年4月から顧問を務めている。学校側の聞き取りに「部員数がぎりぎりで、切羽詰まって自分を見失ってしまった」と話したという。

◆コロナワクチン打たずに委託料詐取、医師を再逮捕へ…新たに3人分か indexへ

 新型コロナウイルスワクチンを打っていない人に接種済証を交付し、自治体から接種委託料をだまし取ったとして東京都内の医師が逮捕された事件で、医師が別の患者にも同様に接種済証だけを出していた疑いがわかり、警視庁は3日にも詐欺容疑などで再逮捕する方針を固めた。
 医師は、北区の「王子北口内科クリニック」院長、船木威徳容疑者(51)。札幌市の女性と子供2人の計3人にワクチンを打ったと偽り、市から接種委託料計約1万4000円をだまし取ったとして、先月11日に警視庁に逮捕された。
 捜査関係者によると、その後の調べで、船木容疑者が昨年12月、愛知県稲沢市の40歳代女性と10歳代の娘2人の計3人についても、ワクチンを打ったと偽って接種委託料計約1万4000円を受け取った疑いがあることが判明した。
 この女性と札幌市の女性が参加していた投資セミナーには、ワクチン接種に反対する人が複数おり、船木容疑者について「ワクチンを打たなくても接種済証を出してくれる」などと話題になっていたという。
 同クリニックでワクチンを接種した記録がある人は約230人に上るが、約7割は区外の住民で、警視庁が実態を調べている。

◆看護師「家族感染で濃厚接触者に」と欠勤連絡、同僚が「外出」見かけてウソ発覚 indexへ

 新型コロナウイルスの濃厚接触者と偽って不正に欠勤したとして、独立行政法人国立病院機構は30日、同機構あきた病院(秋田県由利本荘市)の50歳代の女性看護師を停職10日の懲戒処分にしたと発表した。処分は29日付。
 発表によると、看護師から8月29日朝、家族の新型コロナ感染で自身が濃厚接触者となったと連絡があった。看護師はこの日から9月5日までの8日間、就業制限の措置を受け欠勤した。この期間中に外出している看護師を同僚が見かけ、不正が発覚したという。

◆求人サイトで「月給35万円以上」、実際は約17万円…マダムシンコ元従業員が労働審判申し立て indexへ

 求人サイトの募集内容と実際の月給に10万円以上の開きがあったとして、洋菓子店「マダムシンコ」の元従業員の男性(46)が、運営会社「カウカウフードシステム」(大阪市)を相手に、未払い賃金約200万円の支払いを求めて大阪地裁に労働審判を申し立てていることがわかった。近年、求人サイトを巡るトラブルが相次いでおり、改正職業安定法が施行される10月から規制が強化される。
 申し立ては8月。男性によると、昨年3月、求人サイト「インディード」を見て、マダムシンコの工場で菓子製造をする仕事に応募した。サイトには「月給35万円以上(残業代含む)」と記載され、人事担当者との面談でも試用期間(3か月)後の月給が35万円と口頭で説明され、採用された。
 勤務開始1か月後に示された雇用契約書には「基本給16万~25万円」と記されていたが、残業代の明確な記載がなく、男性は上司に「月給35万円」と口頭で確認し、署名した。しかし、試用期間中は25万円だった月給が3か月の期間終了後に約17万円になったという。男性は今春退職した。
 職業安定法は、労働者を募集する際に示した労働条件に変更があった場合、変更内容を明示するよう企業に求めている。
 男性は求人サイトの内容で同社と合意したと主張。雇用契約書に署名した際、労働条件の変更について、明確な説明がなく、同意も成立していないとし、1年分の未払い賃金約200万円の支払いを求めている。
 9月28日の第1回期日で、同社側は求人サイトの求人広告が実態と異なっていたことを認めた。しかし、「インディードの広告は閲覧者を増やすために給与額を高く表示したものに過ぎない」などと主張し、「雇用契約の労働条件ではない」と争う姿勢を示した。
 男性は4月、淀川労働基準監督署に相談。同署は同月、雇用の際に労働条件を明確に示していなかったとして、労働基準法違反で同社に是正勧告した。
 同社は読売新聞の取材に「答えることはない」とし、インディードの運営会社は「求人情報の掲載の経緯はお答えできない」としている。 求人サイト業者への規制強化
 厚生労働省の2020年の調査では、転職する際に求人サイトなどを利用した人の割合は39・4%で15年の前回調査より15・2ポイント増え、初めてハローワーク等(34・3%)を上回った。
 一方、同省の別の調査(21年)では過去3年間に求人サイトなどを利用してトラブルがあった人は66・8%。「求人内容と実際の雇用条件が違う」が26・4%で最多だった。
 これまでの職業安定法は、企業と求職者を仲介し、雇用契約のあっせんを行う事業者には国の許可を求めていたが、求人情報を提供するだけの求人サイトは規制の対象外だった。
 トラブルを受け、国は職業安定法を改正。施行される10月以降、求人サイト運営業者に国への届け出を義務づけ、虚偽情報などを提供した場合は改善命令を出せるようになる。悪質な場合は事業停止命令も出せ、利用者からの苦情受付窓口の設置も運営業者に義務づける。